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2019年07月14日

D2Cブランドで成功した日本企業10選+海外企業4選を一挙紹介

2022.04.01更新

「D2Cブランドとして弊社の理念に共感してもらいたい」

「D2Cブランドで成功している企業の共通点を知りたい」

 

そのような悩みを抱える人向けに、前回の記事(【初心者必見】D2Cの基本から将来性まで分かりやすく徹底解説!)で「D2Cに取り組みたいけどなにからはじめればいいかわからない人は、過去にD2Cで成功したほかの企業を参考にしてみよう」と紹介しました。

 

そこで、今回はD2Cブランドで成功した企業を国内と海外に分けて具体的に紹介していきます。彼らはどんな想いを持って、どのような課題を解決してきたのでしょうか。

 

D2Cビジネスモデルで成功しやすい企業の3つの共通点とは?

はじめに、今回紹介したD2Cブランドで成功している企業の共通点を見てみると

  • 他社と差別化できる「開発・商品力」
  • 「マーケティング力・SNSによるUGCの活用」
  • 消費者の共感を呼ぶ「ブランディング・世界観」が明確

が挙げられます。

とくに消費者の共感を得られる世界観はD2Cで成功するためには必須条件と言えそうです。

 

それでは具体的に見ていきましょう。

 

他社と差別化できる「開発・商品力」

まずは自社が扱っているサービスや商品が消費者に受け入れられる必要があります。そのためにはメーカーに他社と差別化できる商品企画・開発力が備わっていなければいけません。どこにでもあるようなサービス・商品であれば、すぐに過当競争に飲み込まれてしまいます。

 

「マーケティング力・SNSによるUGCの活用」

つぎに商品を売る力です。B2BやB2Cばかりしてきたメーカーにとっては、商品を売るための方法(マーケティング力)がもっとも難しいかもしれません。とくに最近の人たちは広告に見飽きている世代と言われています。生まれた時からCMなどを目にし、なかには広告とわかったとたんにWebサイトを閉じてしまう人もいるほどです。

 

そのため、最近では人の悩みを解決するノウハウや、人に教えたくなるタメになる情報をブログやSNSで発信し、その情報コンテンツによって集客する「コンテンツマーケティング」によるPR方法が注目されています。

 

消費者の共感を呼ぶ「ブランディング・世界観」が明確

D2Cブランドとして成功している企業の共通点として、どの企業も「世界観が明確になっていること」があります。もちろん先に挙げた商品力も大切ですが、斬新な商品を出したとしても付加価値のある状態でいられる期間は限りなく短いと言えます。仮に競争力のある商品を市場に出せたとしても、競合他社が参入してきて同じような機能を持つ商品を出せばあっという間にコモディティ化(完全に代替可能な商品、または一般化)してしまいます。

 

あなたも身の回りの生活用品を見てみればわかると思いますが、その商品でなければいけない理由はないはずです。冷蔵庫・洗濯機・エアコン、時計やブランドバッグのような嗜好品、ファッション製品にいたるまで目に見えるモノ・商品であればほとんどはコモディティ化していきます。

 

ではなぜその商品を手に取ったのでしょうか。

もちろん商品の機能性やデザインに惹かれた部分もあるでしょうが、一番の理由は「そのブランドの世界観が好きだから」ではないでしょうか。スマートフォンの機能が欲しければ、別にアップルのiPhoneではなく、Googleアンドロイドのスマートフォンでもいいわけです。それでもiPhoneを選ぶのは「アップルが目指すべき世界観をユーザーとして一緒に共有したいから」だと思います。

 

消費者に選ばれ続けるためには、商品以上にブランドの世界観が大事だと言えそうです。

 

D2Cブランドで成功した日本企業

ここでは日本国内でD2Cブランドとして成功した企業の事例を見ていきたいと思います。

それぞれの企業はどんな工夫によってD2Cブランドとして成功していったのでしょうか。

 

SONY(ソニー株式会社)

最初に紹介する企業は、いまや知らない人はいないほど知名度のあるSONY(ソニー株式会社)です。携帯型CDプレーヤーやウォークマンに慣れ親しんだ世代の人も多いでしょう。子ども時代にプレイステーションで遊びつくした人もいると思います。なにか新商品を出すたびに世間を驚かせてきました。

 

SONYはその圧倒的なブランド力でD2Cを成功させてきている事例です。 家電量販店やAmazonといった小売店でも商品に触れることはできますが、自社ECをはじめ、SONY製品を体験できる機会を提供するソニーショールームやソニーストアといったメーカー直営の実店舗を展開しています。

公式HP:https://www.sony.jp/

 

「天使のはね」で有名なランドセルメーカーの株式会社セイバン

株式会社セイバンは「天使のはね」でおなじみの国内ランドセルメーカーです。丈夫で軽くて背負いやすいランドセルを販売しており、テレビCMでもセイバンの名前を聞いたことがあるという人も多いでしょう。 

 

自社ECサイトでは、ランドセルの販売だけにとどまらず、ランドセル選びに迷う人のために役立つ情報を積極的に発信しています。また、2020年7月にはインスタグラムに投稿されたランドセルを背負う子どもの写真を取り入れたコンテンツを「天使のはねストア」に導入するなど、消費者と直接コミュニケーションを取れるような取り組みをしています。「天使のはねストア」では直営店限定モデルや6年間の修理保証、修理期間中の無料貸し出しといったアフターサービスも充実しています。

 

公式HP:https://www.seiban.co.jp/

 

キリン提供の本格ビアサーバー「HOME TAP」(キリンビール株式会社)

Home Tapはキリンが提供する、サブスクリプションモデルの家庭向け本格ビアサーバーです。 ビールといえば、スーパーやコンビニといった小売店で買うことがもはや当たり前になっていますが、その一方でつねに競合製品が横に並び比較されている状態です。

 

そのため、テレビCMをはじめとしたマス広告に頼らざるを得ない戦略です。 Home Tapは工場から毎月2回直接出荷されるとともに、専用ビアサーバーがレンタルできるため、自宅にいながらクリーミーな泡の新鮮なビールを楽しめます。

 

公式HP:https://hometap.kirin.co.jp/

 

スカルプDで有名な「アンファー」(アンファー株式会社)

アンファーはヘアケア製品で有名な「スカルプD」をはじめとしたラインナップを取り扱っている国内のD2C企業です。 医学的な根拠に基づき商品開発を行い、「自分をより『美しく』『健やかに』することを通じ、人生をより『愉しく』」したい人を増やすこと」を経営理念にしています(公式HPより引用)。テレビCMや街頭広告などのマス広告を使い、小売店でも見かけることが多い一方で、コンテンツマーケティング(https://www.karada-aging.jp/)の運用やネット広告にも力を入れています。

 

公式HP:https://www.angfa.jp/

 

メンズコスメの「バルクオム」(株式会社バルクオム)

バルクオムはメンズコスメの国内ベンチャー企業です。日本国内でもっとも成功したD2Cブランドとして知られており、コスメ業界のD2Cブランドの火付け役になりました。取扱商品は大きく分けて、フェイスケア・ボディケア・ヘアケアといったラインナップを持つ、サブスクリプションサービス(定期購入)を特徴としています。

 

ロフトや東急ハンズといった小売店でも見かけることが増えてきましたが、インターネット広告と自社ECサイトを中心に展開しています。

 

インスタグラムの運営に力を入れているほか、サッカーフランス代表のエムバペ選手をアンバサダーに就任させるなど知名度を一気に上げてきています。 まだ歴史も浅い会社ですので、これからDtoCに取り組むという企業の参考になる事例といえるでしょう。

公式HP:https://bulk.co.jp/

 

オーダースーツをいつでもどこからでも注文できる「FABRICTOKYO」(株式会社FABRIC TOKYO)

FABRIC TOKYO(ファブリック トウキョウ)は、店舗でサイズを測りスマートフォンからオーダースーツを注文するビジネスモデルで成功している国内のD2Cブランド企業です。オーダースーツと聞くと一般の人にとっては敷居が高そうに思えますが、サイズを測定し終えるまで30分から60分程度で終わり、クラウドに登録されたデータに基づいていつでもスマートフォンでオーダーできる仕組みになっています。スーツ価格もD2Cビジネスモデルの強みを生かした低価格を実現しており、39,800円という消費者に嬉しい価格設定になっています。

 

取り扱っている商品はスーツだけにとどまらず、シャツやチノパン、普段着としても使えるポロシャツなども取り揃えています。2022年3月時点で関東を中心に全国に14店舗を構えています。

 

FABRIC TOKYOの商品は「Fit Your Life」、自社が取り扱うオーダースーツによって消費者自身の価値観にフィットさせることをコンセプトにしており、スーツを着ることで新たな自分の発見を目指しています。

公式HP:https://fabric-tokyo.com/

 

完全食品を提供する「BASEFOOD」(ベースフード株式会社)

BASEFOODで取り扱う商品は、「おいしい」「かんたん」「からだにいい」の3つのポイントをそれぞれトレードオフさせることなく全てを満たした完全な食品である「BASE BREAD」と「BASE PASTA」として提供しています。「BASE BREAD」と「BASE PASTA」には26種類のビタミンやミネラル、タンパク質、食物繊維など、からだに必要な栄養素がぎゅっと詰まっています。

 

BASE FOODが生まれた背景は、「仕事と栄養を両立させたい」という思いです。忙しい現代人にとって、なんとか主食だけで栄養バランスが取れる食事を取れないか、そんな悩みを解決させるためだったのです。

 

公式HPでもユーザーが投稿したインスタグラムをコンテンツとして取り入れており、D2Cの特徴である「UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)を活かす取り組み」に重点を置いている事業展開が伺えます。なお、BASE FOODもサブスクリプションサービスを取り入れており、「健康的な主食を美味しく続けられる体験」を消費者に提供しています。

 

公式HP:https://basefood.co.jp/

 

20分以内に2品を簡単につくれる「Kit Oisix」は空前の大ヒット!(オイシックス・ラ・大地株式会社)

オイシックス・ラ・大地は「生産者が安心して自分の子どもに食べさせられる食材を、一般の家庭で手軽に手に入れられる未来をつくりたい。」という思いからはじまりました。2011年には東日本大震災をきっかけに、安全な食へ注目度が高まる中、有機野菜を中心に取り扱う食材へのこだわりが認められ、いまでは社員1700名以上を数えるほどの企業に成長しています。

 

とくに20分以内に主菜と副菜の2品をつくれるレシピ付きミールキット「Kit Oisix」は、2021年4月に累計出荷数が8,000万食を突破し、忙しい会社員や働くママにとって「安心・安全な食材を手軽に食卓に出せる」ことで人気を博しました。さらにコロナによって外食産業が多大なダメージを受ける中、「おうちご飯」の新しい形として広く受け入れられました。また、レシピ付きにすることで普段買わないような食材で新しい体験を提供するオイシックス・ラ・大地で大事にされる価値観が見て取れます。

公式HP:https://www.oisix.com/

 

社員6倍の株式会社ヤッホーブルーイング

株式会社ヤッホーブルーイングは、クラフトビール(小規模な醸造所がつくる、多様で個性的なビール)を通じてビールファンに小さな幸せをお届けすることを指名にしているD2Cブランド企業です。2021年の業績は、コロナの影響により家飲みが増えたことと、小売とネット通販が増えたことで19期連続増収になり、過去最高益を更新しています。なかでもクラフトビールの定期宅配サービス『ひらけ!よなよな月の生活』は前年比で5割増になり、家でクラフトビールを飲む人が増えていることを裏付けています。

 

D2Cブランドの強みであるSNSサービスを活用し、応募数×22円をネコのために寄付する「#ネコに乾杯 SNS投稿キャンペーン(2月17日から2月24日まで)」など、面白い取り組みをしています。

 

公式HP:https://yohobrewing.com/

 

タマチャンショップ(有限会社九南サービス)

タマチャンショップでは、もともと小さなしいたけ農家でしたが、食の魅力を伝えるべく、世界でも有名な健康食材を見極め、いいと思った食材を通信販売やECサイトで全国に販売するようになりました。実店舗は九州を中心に全国に9店舗あり、ナッツ類からしいたけ、スープやお茶にいたるまでからだに良さそうな食材をメインに取り扱っています。さらに運動と掛け合わせたスポーツドリンク・プロテイン・ハーブドリンクもあり、食だけではなく美容分野にも力を入れています。

 

公式オンラインストア(https://tamachanshop.jp/online/)では、ユーザーのインスタグラム投稿をコンテンツとして取り入れ、D2Cと相性の良いUGCをうまく活用しています。

 

公式HP:https://tamachanshop.jp/

 

D2Cブランドで成功した海外企業4選

ここからはD2Cブランドとして海外の成功事例を見ていきます。

今回紹介する企業の中には、成功だけでなく、売り上げ不振によって大手に買収されてブランド戦略の変更を余儀なくされた企業も含まれています。

 

ただ、企業の栄枯盛衰はつねに紙一重です。とくに海外企業はM&Aが日本よりも盛んなため、D2Cブランド企業に対してもよく行われているのが実情です。ブランドの成功ばかりではなく、大手による買収によってどのような課題が生まれるのかを見ていくことでも新たな発見を得られるはずです。

 

それでは具体的に見ていきましょう。

 

子ども服ECサイトの「ROCKETS OF AWESOME」

ROCKETS OF AWESOMEは、子ども服を販売するECサイトです。 サブスクリプションモデル(定額購入)を特徴としており、利用者にはアンケート結果をもとに年4回、季節に合わせた子ども服やアイテム8~12点セットが届く仕組みになっています。

 

サブスクリプションモデルは、D2Cとも相性が非常に良いと言われています。登録している会員数を見ることで毎月の注文数をある程度予測でき、無駄な在庫を抱える必要がありません。さらにメーカー直販のため、購入する洋服を消費者が好みに合わせてアレンジできる点もD2Cビジネスの強みだと言えます。

 

公式HP:https://www.rocketsofawesome.com/

 

メンズかみそり・フェイスケアを扱う「HARRY’S」

HARRY’Sは、メンズカミソリやフェイスケア、ヘア用品を取り扱う企業で2012年7月に創業しています。HARRY’Sを語るうえで外せないのが、初動のマーケティング戦略ではないでしょうか。その戦略とは、プレオープン時に友人紹介キャンペーンを行ったことです。 友人の紹介数に応じて、カミソリセットや1年分の替刃などをプレゼントするキャンペーンを実施したところ、なんとたったの1週間で10万人のメールアドレス獲得に成功したのです。

 

 商品力と、巧みなマーケティング戦略により会員数を急拡大しました。

 

しかし、2019年には剃刀で有名なブランドであるSchick(シック)を有するEdgewell Personal Care(エッジウェル・パーソナルケア・カンパニー)に13億ドルで買収されています。現在は卸売りもしており、ブランディングイメージをマイナーチェンジしていますが、D2Cブランドとして築き上げた功績は誰しもが認めるところでしょう。

 

公式HP:https://www.harrys.com/

 

D2Cブランドのパイオニア「BONOBOS」

BONOBOSは、DtoCのパイオニアとも言われるメンズアパレルメーカーです。 自社ECサイト以外にも実店舗を持っています。 その特徴は、店員にタブレット端末を持たせ、ECサイトでのショッピング体験のように、消費者それぞれにパーソナライズした商品をおすすめ商品として提案できるところです。

 

従来は、消費者の嗜好・趣味は会話をしなければわかりませんでした。そのため、無駄なものを提案してしまうことで敬遠されてしまうという側面がありました。 しかし、BONOBOSではCRM(顧客管理システム)により、消費者それぞれに合わせた商品を提案することが可能になりました。 個々人の要望や希望に沿った丁寧なサービスにより、DtoCブランドとして成功してきました。

 

ただ、BONOBOSはD2Cブランドとして急成長を見せましたが、売り上げ低迷により2017年に米国Walmart(ウォルマート)に買収されています。知ってのとおり、Walmartは低価格を売りにする大衆向けスーパーマーケットなので、Walmartが持つ顧客層をターゲットにすることで、逆に「どこにでもありそうなブランド」になり下がり、思うように売り上げも伸びませんでした。このように、D2Cブランドは大手企業が真似できないような細かな戦略と商品開発が売りでしたが、大手企業が入ることで逆にD2Cブランドの可能性をつぶしてしまった例も見られます。

 

コスメブランドの「Glossier」

Glossierは、元VOGUE勤務のエミリー・ワイズ氏によって創業された、コスメブランドを扱うECサイトです。 ファッション雑誌の会社に勤務していた経験を活かして、ファッションブログを立ち上げ、月間140万人が閲覧するようになりました。

 

ブログの読者とコミュニケーションを行ううちに、消費者の意見を取り入れたコスメブランドを創業するにいたったわけです。 Glossierではインスタグラムの運用にも力を入れており、製品に同梱されているステッカーをユーザーがGlossierのハッシュタグを使い投稿することで、Glossierの公式アカウントがリポストを行うという方法です。

 

この方法にはユーザーがインスタ投稿をしたくなるポイントが2つ隠されています。1つ目は、ステッカー自体がインスタ映えするようなデザインになっていることです。2つ目は、Glossierの公式アカウントからリポストされることで、そのインスタ投稿を見たほかのユーザーも真似をし、拡散が拡散を呼ぶ仕組みになっています。 Glossierは立ち上げたばかりのブランドを巧みなマーケティング戦略により、一気に知名度を上げることに成功したのです。

公式HP:https://www.glossier.com/

 

まとめ:D2Cブランドは消費者から認められる世界観なくして成功無しと言える

今回は日本国内・世界で、D2Cブランドとして成功している企業の事例を紹介してきました。あらためて今回紹介したD2Cブランドの共通点を具体的に見てみると、

  • 明確なコンセプトにそった差別化された商品
  • UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)を積極的に活用し、自社に活かしている
  • 世界観・想いがブランドに強く反映されている

といった点が挙げられます。

とくに「商品に込める願いや、消費者に伝えたい強い想い」を大切にしており、差別化された商品だけでは成功を望めないと強く感じさせます。その強い想いが消費者に届くことによって、消費者の共感が得られ、私たちは継続して商品を購入するファンになるのですね。

 

D2Cブランドを立ち上げようとした場合、まずは「私たちのブランドで社会のどんなことを変えたいのか、どんな想いを伝えたいのか」というストーリーを考えることが大切だと言えそうです。

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