推しコレ整理部

フィギュア・トレカ・プラモ・アニメグッズの集め方から手放し方までを現役コレクターが語るブログ。保管術や相場の話、推し変・引っ越しでのコレクション整理、後悔しない売り方まで、オタクのモノ悩みに寄り添います。

トレカバブルはいつまで続く?人気タイトルの相場動向2026

「今のうちに売らないと、もっと下がるのかな」
「トレカバブルって、もう終わったんでしょ?」
ストレージの奥で眠っているカードを前に、そんなふうに考えてしまう部員さん、けっこう多いと思います。

でも2026年のデータを見ると、市場そのものは終わるどころか、過去最高を更新し続けているんです。
終わったのは「何を買っても上がる相場」であって、トレカそのものではありません。

はじめまして、「推しコレ整理部」部長の柚葉です。
オタク歴15年、トレカは学生時代から複数タイトルを渡り歩いて、引退と復帰を繰り返してきました。
中古ホビーショップで査定補助のアルバイトもしていましたが、その前に一度、相場も売り方も分からないまま慌てて売って大損しています。

この記事では、公的な統計で市場の現在地を確認したうえで、タイトルごとの温度感、これから相場を動かす要因、そして「結局いつ売ればいいのか」を一緒に整理していきます。

2026年のトレカ市場は、数字の上ではまだ伸びています

まず、いちばん大きな地図から見てください。
一般社団法人日本玩具協会が公表している玩具市場規模データによると、2025年度の「カードゲーム、トレーディングカード」分野は3,384億円で、前年度より359億円伸びました。
同協会は、この分野が2017年以降8年連続で拡大を続け、今や玩具市場全体の約30%を占めると説明しています。
国内の玩具市場全体が1兆1,664億円ですから、おもちゃ屋さんの棚のうち3割がカードという計算です。

年度ごとの推移を並べると、この10年で何が起きたのかがはっきりします。

年度カード・トレカ分野の市場規模前年度比
2015年度約961億円
2019年度約1,133億円105.1%
2021年度約1,777億円145.1%
2023年度約2,774億円118.1%
2025年度(見込み)約3,384億円111.9%

注意してほしいのは、最新年度が調査企業の決算期の関係で見込み値として公表されている点と、この金額がメーカー希望小売価格ベースの数字で、中古カードの取引額ではない点です。
それでも、伸び率が2021年度の145.1%をピークに鈍化しながら、2025年度でまた111.9%へ持ち直したという流れは、「市場ごと崩れた」という話とはまったく違う形をしています。

「バブル崩壊」と「価格調整」は、起きていることが違います

私たちが肌で感じている「値段が下がった」は、市場の縮小ではなく、投機のお金が抜けた分の価格調整です。
2021年から2023年にかけて、カードを開けもせずに寝かせて値上がりを待つ人が一気に増えました。
その人たちが利益を確定して市場から出ていけば、当然その分の買い需要は消えます。

流れをざっと振り返ると、巣ごもり需要と有名人の開封配信で火が付いたのが2020年から2021年ごろ。
市場の伸び率がいちばん大きかったのは先ほどの表のとおり2021年度で、その後も復刻セットや記念商品が出るたびに値段が跳ねる状態が2023年ごろまで続きました。
その後は増産と再販が追いつき、値上がり目的で買われたカードから順に値を戻していきます。
2026年のいまは、その調整が3年目に入ったあたりです。

一方で、遊ぶために買う人、飾るために買う人は残りました。
新しいタイトルも毎年増えています。
だから統計は伸びているのに、自分の持っているカードの買取価格は下がっている、というねじれが起きるわけです。

下がったカードと、下がらなかったカードがあります

「トレカが暴落した」とひとまとめに語られがちですが、実際の値動きはかなりくっきり分かれています。
値を戻しにくいのは、次のようなカードです。

  • 高騰期に、遊ぶためではなく値上がり目的で大量に買われたもの
  • 現行のパックから今も出る、供給が続いているカード
  • 再録・再販が発表された、または発表されそうなカード
  • 大会で使われなくなり、レギュレーション落ちが見えているカード

反対に、価格が粘っているのは絶版で刷り直されないカード、大会の記念品や配布数の少ないプロモ、そして単純にキャラクター人気が高いカードです。
私の手元でも、環境トップだった現行のデッキパーツはきれいに値を落としましたが、10年以上前のイラスト違いだけは、ほとんど動いていません。
同じ「トレカ」でも、供給が止まっているかどうかで、値段の下がり方が変わります。

相場が下がると、コレクターより先にお店が揺れます

ここで、部員さんにぜひ知っておいてほしい話をひとつ。
帝国データバンクの倒産速報「株式会社The TCG」によると、秋葉原に店舗を構えていたトレカ買取・販売の会社が、2026年4月16日に事業を停止しました。
同社はトレーディングカード相場の影響で、買取額よりも低い金額での販売を余儀なくされ、買取代金を支払うために低価格での早期販売を行う自転車操業に陥っていたと報じられています。
負債は約2億円、債権者は約200名にのぼりました。

買取店は、仕入れた在庫を抱えている間に相場が下がると、仕入れ値を割って売ることになります。
だからお店は、相場が不安定なときほど買取価格を厚めに下げます。
査定額が思ったより渋いのは、店員さんの意地悪ではなく在庫リスクの反映で、逆にいえば「相場が動く前に持ち込んだ人」が有利になる仕組みです。

人気タイトル別、2026年の相場の温度感

タイトルごとに、値動きの理由はまったく違います。
ざっくり整理すると、こんな地図になります。

タイトル2026年の状況相場を動かす主な要因
ポケモンカード30周年イヤーで、記念商品に注目が集中記念商品の供給量、抽選の当たりやすさ、鑑定品の需要
遊戯王OCGプレイヤー主導の相場が続く環境の変化、再録、リミットレギュレーション
ワンピースカードゲーム高額カードの値動きは落ち着き、プレイ人口を伸ばす段階大会運営、新弾の強さ、プロモの配布数
マジック:ザ・ギャザリング人気IPとのコラボが新しい買い手を呼び込む構造コラボ商品の出来、海外需要
デュエル・マスターズや新興タイトル新作の参入が続き、注目が分散発売直後の話題性、初動の供給量

ポケモンカードは、2026年9月16日にMEGA拡張パック「30th CELEBRATION」が発売されるなど、30周年の記念商品が続きます。
記念商品は絶版になる前提の品が多いので、発売直後に高く、落ち着いてから下がり、数年後にまた上がるという波を描きやすいジャンルです。

遊戯王OCGは、値段を決めているのが投機よりも大会環境です。
強いカードが規制されれば下がり、新しいテーマで急に使われ出せば上がるので、値動きの理由がはっきりしています。
ワンピースカードゲームは、発売直後のような爆発的な高騰は落ち着き、いまは遊ぶ人を増やしていく段階に入りました。
マジック:ザ・ギャザリングは、人気IPとのコラボ商品が、これまでカードを買っていなかった層をまとめて連れてくる構造になっています。
つまり同じ「トレカの相場」でも、遊ぶ人が動かしている相場と、IPのファンが動かしている相場が混ざっているわけです。
自分の持っているカードがどちらのタイプかを知っておくと、値動きのニュースに一喜一憂しなくて済みます。

見落とされがちなのが、いちばん下の行です。
毎年のように新しいカードゲームが増えていて、コレクターのお財布も棚のスペースも有限なので、注目は確実に分散します。
昔のように、1つのタイトルへ全員のお金が集まる状況には戻りにくいと考えておくほうが安全です。

これから相場を動かす、2つの大きな変化

買い占めしにくい売り方が広がっています

株式会社ポケモンは、30周年記念商品におけるマイナンバーカードを使用した本人確認システムの活用についてという案内を公式サイトで出しています。
ポケモンセンターオンラインの抽選販売で、当選数の大半を本人確認済みの人の当選分として用意し、本人確認を完了した人が当選しやすくなる仕組みです。
公式も「当選を確約するものではありません」と書いていますが、複数アカウントで応募して転売する手口には効きます。

メーカーが投機を「認識している」と明言しました

もうひとつ大きいのが、メーカー側の姿勢です。
任天堂の第86期 定時株主総会 質疑応答(要旨)では、ポケモンカードの投機目的の買い占めや高額転売について株主から質問が出ています。
古川俊太郎社長は、数量が限られたカードを投機的な意図で買い占める行為があることは認識していると答え、株式会社ポケモンが受注販売の実施やマーケットプレイス運営会社との協定の締結など、さまざまな対策を進めていると説明しました。

受注販売や増産が広がるほど、「手に入らないから高い」という理由で上がっていたカードは値を保ちにくくなります。
その代わり、もう刷られない絶版カードとの差は開いていきます。
つまりバブルの終わりは、ある日いっせいに来るのではなく、タイトルごと、カードごとに時間差でやってきます。

「いつまで続く?」より先に、自分の売り時を決めましょう

ここまで市場の話をしてきましたが、正直に言うと、相場の底や天井を当てられる人はいません。
私も昔、「もう少し上がるはず」と粘って持ち続けた結果、再録の発表で一気に半値になったカードがあります。
あのとき決めておくべきだったのは相場の予想ではなく、自分の基準でした。

手放しどきのサインは、相場表よりも自分の部屋にあります。

  • 1年以上ケースから出していない、開いていない
  • 同じカードが複数あり、遊ぶ分と飾る分が余っている
  • 再録や再販が発表された、または新弾で上位互換が出た
  • レギュレーション落ちが決まっていて、使う予定がない
  • そもそも置き場所が限界で、保管が雑になってきた

このどれかに当てはまるなら、相場の行方に関係なく、そのカードはもう役目を終えています。

売る前に、販売価格と買取価格の差を知っておきます

査定額を見てがっかりする原因の多くは、見ていた金額が「お店が売っている値段」だからです。
カードショップの店頭価格やフリマの出品価格には、店の利益、在庫を抱えるリスク、手数料が乗っています。
買取価格はそこから下がった水準になるので、ショーケースの値札をそのまま自分の手取りとして期待すると、必ず落差を感じます。

がっかりを防ぐ方法はかんたんで、売りたいカードを2、3店の買取表で調べてから持ち込むことです。
同じカードでも、在庫の状況によって店ごとに提示額が変わります。
「相場より安く買い叩かれた」と感じる場面のほとんどは、相場を販売価格で覚えてしまっていることが原因です。

状態は、相場が落ち着いた局面ほど効いてきます

高騰していたころは、多少の傷でも「とりあえず欲しい」で売れていました。
でも買い手が冷静になった相場では、同じカードでも状態で買取額がはっきり分かれます。
角の白かけ、表面の凹み、日焼けによる色あせ。
このあたりは査定でいちばん見られるところで、私が査定補助をしていたときも、裸で束にされたカードは開ける前から評価が下がっていました。

すぐできる守り方は3つあります。
スリーブとトップローダーに入れること、直射日光と湿気を避けること、そして輪ゴムでまとめないことです。
相場が読めない時期こそ、状態を落とさないことが確実な防御になります。

売り先は、金額と手間のバランスで選びます

売り先は大きく分けて、店舗への持ち込み、宅配買取、フリマアプリ、委託販売です。
高額な1枚を納得のいく値段で手放したいなら、時間をかけてフリマや委託を使う価値があります。
一方で、引っ越しや推し変で数百枚まとめて整理するなら、レアリティ別に仕分けて宅配買取へ送るほうが現実的です。
迷ったときは、1枚で数千円を超えそうなカードだけ個別に扱い、残りはまとめて査定に出すと決めてしまうと手が止まりません。
まとめて査定に出すときは、シュリンクの付いた未開封品は開けないこと、高額カードは1枚ずつローダーに入れて別にしておくことを忘れないでください。

まとめ

2026年のトレカ市場を整理すると、こうなります。

  • 市場規模は8年連続で拡大し、2025年度は3,384億円の見込みで、市場そのものは終わっていない
  • 終わったのは「何を買っても上がる相場」で、いま起きているのは投機マネーが抜けた価格調整
  • 供給が続くカードは下がり、絶版・低流通のカードは粘るという二極化が、タイトルごとに時間差で進む
  • 抽選の本人確認や受注販売が広がり、「手に入らないから高い」だけの値段は続きにくい

バブルがいつ終わるかは誰にも当てられませんが、自分のコレクションの現在地は今日でも確認できます。
まずはストレージを1つ開けて、この1年で一度も見ていないカードがどれくらいあるか数えてみてください。

手放すことは、推しへの裏切りじゃありません。
大事にしてくれる次の誰かへの布教です。
相場の波に振り回されず、本当に好きな1枚を大切にできる棚を、一緒に作っていきましょう。