「ゲーム機もフィギュアもトレカも、全部まとめて段ボール1つで売れたらいいのに」
遊ばなくなったゲーム機の横にフィギュアの箱が積まれていて、その上にトレカのストレージボックスが乗っている。
そんな棚を前にすると、ジャンルごとに売り先を探すのが面倒になって、1回で全部片付けたくなる気持ちはよく分かります。
「推しコレ整理部」部長の柚葉です。
オタク歴15年、中古ホビーショップで査定補助と検品のバイトを2年やっていたので、いろいろな物が1つの箱に詰められて届く場面を何度も見てきました。
ゲーム機とホビーをまとめて見てもらう総合査定は、手間を減らすにはとても便利な売り方です。
ただ、全部を1つの箱に混ぜてしまうと、本来の物差しで見てもらえない物が出てきます。
この記事では、総合査定の強みと弱点、まとめる物と分ける物の判断基準、そしてゲーム機やVRゴーグルを手放す前に必ずやっておきたいデータの消し方を順番に書きます。
目次
ホビー総合査定は「申し込み1回」で終わるのが強み
ここでいう総合査定は、ゲーム機本体やソフトと、フィギュア・トレカ・アニメグッズなどを、1回の申し込みで一緒に査定してもらう売り方のことです。
ジャンルごとに店を分けると、申し込みも梱包も発送も店の数だけ発生しますが、まとめれば1回で終わります。
まとめて出すと、こんな良さがあります。
- 申し込み、梱包、本人確認の手続きが1回で済む
- 「○点以上」「査定額○円以上」といった送料無料の条件を満たしやすい
- 点数や合計額に応じて査定額を上乗せするキャンペーンの対象になりやすい
- 単体では値段がつきにくい小物も、一緒に引き取ってもらえることがある
送料無料の条件やキャンペーンの中身は店ごとに違い、期間限定のものも多いので、申し込む前にその時点の条件を見ておいてください。
ゲームソフトを混ぜるなら、知っておいてほしい決まりがもうひとつあります。
警視庁の古物営業法施行規則の改正に関する案内によると、買取の総額が1万円未満なら相手方の本人確認は原則免除されますが、バイクやゲームソフトなど一部の物品は、1万円未満でも確認の対象です。
つまり、ソフトを1本でも入れれば、少額の取引でも身分証の提出が前提になります。
家族が遊んでいたソフトや、きょうだいのフィギュアを「ついでに」混ぜたくなったら、売る前に必ず持ち主の了承を取ってください。
申し込むのは自分の名前なので、あとから「それ私のだったのに」と言われても取り返しがつきません。
全部まとめる前に知っておきたい、総合査定の弱点
便利な売り方ですが、混ぜたせいで損をするポイントもあります。
得意ジャンルと専門外で、値付けの細かさが変わる
買取店には、それぞれ得意なジャンルがあります。
ゲームに強い店は型番と動作で本体を細かく見ますし、ホビーに強い店はフィギュアの塗装や箱の傷み、パーツの欠けまで見て値段を付けます。
ホビーショップでバイトしていた頃、フィギュアの箱を取り出していったら、底からゲーム機とコントローラーが出てくる持ち込みがときどきありました。
フィギュアなら検品の手順が体に入っていても、ゲーム機は通電や読み込みの確認から別の流れになるので、その箱だけ作業がまるで進みません。
店にとって専門外の物は、売り先も相場を見る目も手薄になりがちです。
そうなると値段は、細かく見て高めに付けるより、確実に売れる線に寄せて付けられやすくなります。
総合査定を使うなら、自分が出す物の中心がゲームなのかホビーなのかを見て、その中心に強い店を選んでください。
合計額だけでは、どれが安かったか分からない
まとめて出すと、査定結果が「全部で○円」の1行で返ってくることがあります。
その金額だけでは、どの品物にいくら付いたのかが分からず、安く見られた物があっても気づけません。
承諾する前に、品目ごとの明細を出してもらえるかを確認しておきましょう。
内訳の見方はそれだけで1本書けるくらい奥が深いので、ここでは「明細のない総額では決めない」とだけ覚えておいてください。
一部だけ返してもらえるかは店しだい
査定額に納得できない物だけを返してもらえるか、そのときの返送料を誰が持つのかは、店によって扱いが違います。
まとめて送ってから「このフィギュアだけ返してほしい」と思っても、部分的なキャンセルを受け付けていない店だと、全部返すか全部売るかの二択になります。
利用規約やよくある質問のページで、申し込み前に一度確かめておくと安心です。
まとめる物・分ける物の判断基準
では、何をまとめて、何を分ければいいのか。
私は次の4つを物差しにしています。
- その店の買取ページに、そのジャンルの価格表や対象モデルの一覧があるか
- その1点だけで、査定の合計額の大半を占めそうか
- 状態の見極めに専門の知識が要るか(カードの白かけ、フィギュアの塗装、レンズの傷など)
- 型番や商品名で、自分でも買取価格を調べられるか
1つ目は特に分かりやすい目安です。
価格表や対象モデルを公開しているジャンルは、その店がふだんから扱い慣れているジャンルだと考えてよいはずです。
これをもとに、よくある品物の出し方を表にまとめました。
| 品物 | おすすめの出し方 | 理由 |
|---|---|---|
| 現行のゲーム機本体・ソフト | 総合査定にまとめてよい | 型番で値段の見当がつき、自分でも相場を調べやすい |
| プライズフィギュア・量産グッズ・ぬいぐるみ | 総合査定にまとめてよい | 点数で見られやすく、まとめた方が送料の条件を満たしやすい |
| 箱付きのスケールフィギュア・限定品 | ホビーに強い店へ。まとめるなら単品で申告 | 箱や付属品、塗装の状態まで見てもらう必要がある |
| 高額トレカ・鑑定済みカード | トレカの扱いに慣れた店へ分ける | 1枚で総額が変わり、状態の見極めにも経験が要る |
| VRゴーグル | VR機器の買取ページがある店へ分ける | モデルや付属品ごとの基準で見てもらえる |
箱付きのスケールフィギュアは、フィギュアの箱は絶対に捨てないで。開封済みでも箱ありが有利な理由で、箱と一緒に残しておきたい付属品を詳しく書いています。
トレカは相場の上下が激しいので、売り時の考え方はトレカバブルはいつまで続く?人気タイトルの相場動向2026も参考にしてください。
どの品物も、査定額は時期や状態、付属品のそろい方で変わります。
表は「どこで見てもらうか」の目安で、値段を保証するものではありません。
VRゴーグルは、VR機器を見慣れた店に分けて出す
私の棚にも、推しのVRライブを見るために買ったVRゴーグルが、箱に入ったまましばらく眠っています。
ライブ当日は夢中でかぶっていたのに、配信が終わったら出番がなくなり、気づけば充電もしないまま季節がひとつ過ぎていました。
VRゴーグルはゲーム機の隣に置かれていることが多いので、総合査定の箱にそのまま入れたくなります。
でも、PlayStation VR2やMeta QuestのようなVRゴーグルは、ゲーム機ともホビーとも違う物差しで見られる機械です。
モデルによって性能も対応機器も違い、レンズの状態や付属品のそろい方も値段に響くので、VR機器をモデル別の基準で見ている店に分けて出すほうが、中身をきちんと見てもらえます。
例として、PC機器専門の買取店である買取マッハにはVRゴーグルの買取ページがあります。
HTC VIVE、Meta Quest、PlayStation VR/VR2などのVRヘッドセットと、XREALなどのARグラスが対象で、視野角や解像度、リフレッシュレート、対応機器(PC・PS5・スマホ)をもとに査定すると書かれています。
モデル別の公開買取価格の一覧もあるので、自分の機種がどう見られているのか、申し込む前に見当をつけられます。
ただし金額は状態や付属品、時期で変わり、最終的な査定額は商品が届いて状態を確認してから決まります。
申し込む前に、ページに書かれている条件を確認しておきましょう。
- 対象は新品か、通電・表示を確認済みのもの
- ジャンク品、動作未確認品、レンズが破損したものは扱っていない
- コントローラー、充電ケーブル、外箱などの付属品込みの売却を歓迎している
- 査定はLINEかメールで、型番を送って申し込める
なお、買取マッハはパソコンやPCパーツを中心とする専門店で、ゲーム機本体やソフト、フィギュアの買取ページはありません。
ゲーム機とホビーは総合査定へ、VRゴーグルだけ別便で、という分け方になります。
眠っているゴーグルを出すなら、まず充電して電源を入れ、映像がちゃんと映るかを確かめてみてください。
売る前に必ず。ゲーム機とVRゴーグルのデータを消す
ゲーム機やVRゴーグルには、アカウントの情報やセーブデータ、撮りためた画面写真が残っています。
フィギュアやトレカと同じ感覚で箱に入れてしまう前に、初期化を済ませてください。
| 機器 | 手放す前に確認すること | 初期化の場所 |
|---|---|---|
| PS5 | データのバックアップ、トロフィーの同期、ディスクとUSB機器を抜く、増設したM.2 SSDを残すなら外す、シリアル番号の記録 | 設定 → システム → システムソフトウェア → 初期化 → PS5を初期化 |
| Nintendo Switch | microSDカードを抜く、ネットにつながる場所で行う、Nintendo Switch Onlineの自動継続購入を止める | 設定 → 本体 → 初期化 → 本体の初期化 |
| Meta Quest | バッテリー50%以上、残したいデータはクラウドバックアップ | 本体のボタン操作か、Meta Horizonアプリから出荷時設定にリセット |
PS5は「コンテンツ共有」の設定も先に外す
PlayStationサポートのPlayStation本体を手放す / 廃棄するでは、人に譲ったり廃棄したりする前に、データのバックアップと初期化を必ず行うよう案内しています。
シリアル番号は身元や所有権を証明する際に役立つ場合があるとして、記録して保管しておくよう書かれています。
初期化は元に戻せないので、バックアップとトロフィーの同期を先に済ませましょう。
PS5で「コンテンツ共有とオフラインプレイ」を有効にしていたなら、初期化の前に本体側で無効にしておくのもおすすめです。
この設定は同時に1台のPS5でしか有効にできず、手元にない本体をリモートで解除する方法は6か月に一度しか使えません。
設定 → ユーザーとアカウント → その他 → コンテンツ共有とオフラインプレイ、の順に進めば外せます。
Switchは「セーブデータを残して初期化」を選ばない
任天堂サポートの初期化の案内ページを見ると、Switchの初期化には「本体の初期化」と「セーブデータを残して初期化」があります。
後者は本体の調子が悪いときに試す方法で、譲渡や廃棄のときに行うのは、本体保存メモリー内のすべてのデータを消す「本体の初期化」のほうです。
初期化はインターネットにつながる環境で行ってください。
つながっていない状態で初期化すると、「バーチャルゲームカードを利用できる本体」などの登録が消えずに残ります。
また、初期化してもNintendo Switch Onlineの自動継続購入は止まらないので、先に更新を停止しておきましょう。
Nintendo Switch 2にも同じ「本体の初期化」があり、任天堂サポートに専用の案内が用意されています。
Meta Questはバッテリーを50%以上にしてから
Metaのヘルプセンターにある「Meta Questを出荷時設定にリセットする方法」では、リセットは元に戻せず、アカウント情報やダウンロードしたゲームが本体から消えると説明されています。
リセット前にはバッテリーが50%以上残っているかを確認するよう書かれていて、操作は電源ボタンと音量ボタンで出す起動メニューか、Meta Horizonアプリから行えます。
任天堂とMetaの案内では、初期化で消えるのは本体の中のデータで、アカウントそのものや購入済みのソフト・コンテンツの記録は残るとされています。
配信が終わったソフトなどの例外はありますが、「初期化したら買ったゲームが全部なくなる」わけではないので、怖がらずに進めて大丈夫です。
まとめ
ゲーム機とホビーを一緒に見てもらう総合査定は、手間と送料を減らせる便利な売り方です。
ただし、何でも1つの箱に入れればいいわけではありません。
- 総合査定は申し込み・梱包・本人確認が1回で済み、送料無料の条件も満たしやすい
- ゲームソフトは1万円未満でも本人確認の対象。家族の物は了承を取ってから
- 専門外のジャンルは値付けが控えめになりやすい。出す物の中心に強い店を選ぶ
- 明細のない総額では決めず、一部キャンセルの扱いも先に確認する
- 高額トレカ、箱付きのスケールフィギュア、VRゴーグルは分けて出す候補
- ゲーム機とVRゴーグルは、機種ごとの手順で初期化してから送る
私のVRゴーグルも、この記事を書きながら箱から出して、まず充電ケーブルを挿しました。
部員のみなさんも、売る前に段ボールを2つ用意して、「まとめる箱」と「分ける箱」に仕分けるところから始めてみてください。
仕分けが済んだらゲーム機とVRゴーグルの初期化を終わらせ、まとめる箱はホビーとゲームの扱いに慣れた買取店で一度査定を受けてみましょう。
